歯の根(神経)の治療について
こんにちはスマイルコーディネーターの小川です。
ついこの間年が明けたと思ったらもう3月🌸
季節の変わり目は体調を崩しやすいと言いますが皆様いかがお過ごしでしょうか?
花粉も本格的に飛んでいますね💦
私が患者さんと治療についてお話ししていると、たまに「治療回数は何回くらいかかりますか?」という質問をいただくことがあります。
歯の根(神経)の治療は被せ物をしっかりさせるまで、平均6~7回かかります。
なぜならこの治療は歯の内部の奥深くに入った細菌を除去し、痛みや腫れを取り除く治療だからです。
口の中は舌や頬など粘膜があり、一方向からしか見ることができないため視野が狭く奥へ行くほど暗いうえに、唾液が常に出てきます。
車で例えるなら、深夜、街灯のない狭くてカーブの多い道を雨の中走っていて視界が遮られるという感じでしょうか?
とても難易度が高く、日本における治療の成功率は治療する歯の場所でも違いはありますが約50%と言われています。
参考文献『わが国における歯内療法の現状と課題』須田 英明
(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科接触機能保存学講座歯髄生物分野/平成23年 発表)
そのため、山下スマイル歯科では術前にCT撮影を行い、2次元では把握できなかった根管の状態を診断したうえで治療をしています。
さらにマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)や、ラバーダムというゴムをかけて治療を行っております。
マイクロスコープは肉眼では捉えきれない部位も拡大視しながら処置できるので、精密な診断や治療が可能です。
ライトで患部をきれいに照らすことができます。明るいことで視野の確保が容易になります。
ラバーダムとは、治療する歯のみをゴムのシートで隔離し、唾液や浸出液などの細菌が入らなくし、器具の誤飲などを防ぐために行う治療方法です。
唾液や浸出液が、根の中に侵入してしまうと感染を広げて治療の治りを悪くしてしまいます。
根の治療を無菌処置で行うためにはこの治療方法が必要です。
歯の根(神経)の治療は歯を長期的に残すために重要な治療なのです。
そして、患者さんには貴重な時間を使って何度も通っていただくのですから、治療前の十分な説明も大切だと思います。
模型を使い実際どういうことをしているのか、患者さんご本人のCT画像をお見せする事で、ご自身の歯の状態が一目瞭然になります。
技術だけでなく、患者さんの心や背景に寄り添ったうえで納得、安心して治療を受けていただけるように信頼関係を築きながら治療提案をしていくように心がけていきます。